中国茶の基礎


我々は日本人ですので『中国茶』という呼称を使いますが、
そもそもこの呼称が間違えなのかもしれません。
なぜなら全てのお茶は中国から渡ったものだからです。
日本茶や英国紅茶はもちろん、『チャア』(北京語)や『ティ』(福建語)という言葉まで中国からの“外来語”なのです。

そんな中国のお茶は発酵の程度による6段階に区分されています。(参照)
日本では中国茶の代表というと烏龍茶やジャスミン茶などを想像しがちですが、 殆どの中国人は緑茶を飲んでいます。
『意外!』と思われるかもしれません。しかし現在一般的に日本人が中国茶に親しむ環境を考えれば、
なぜ、"烏龍茶・ジャスミン茶=中国茶"となるかがすぐ分かります。

烏龍茶は某メーカーを中心とするメーカー主導で宣伝された結果、日本に根付きました。
また、日本の中国料理店で最初に出てくるお茶はたいていジャスミン茶です。
つまり、我々日本人は知っているようで実は中国茶の本質を知らないのです。
中国茶は現在約1,400銘柄程度あるといわれています。
品種改良等により増えることはあっても減ることはありません。
日本茶と比較して考えてはいけないのはもうお分かりだと思います。

よく『中国茶は高い!』という声をよく耳にします。これも日本茶、しかも普段飲むお茶と比較してのことだと思います。
『日本茶は100g1,000円くらいで買えるのに、何で貨幣価値の低い中国のお茶が50g2,000円なのか』といった具合です。

これにはいくつかの理由があります。

まず一点目に日本の中国茶専門店で売られている茶葉は殆どが手摘みの茶葉です。日本茶も手摘みの茶葉は100g5,000円~10,000円はします。
普段飲む日本茶と比べる階級ではないということを理解しておかないと高く感じると思います。

二点目に非常に手間隙かけた高級茶葉であることです。無農薬で莫大な行程を踏んでつくられます。当然費用がかかります。

三点目に中国のお茶は世界がマーケットであることです。
需要があれば価格は上昇します。貨幣価値の高い先進国から需要があれば、売主も相手に合せた価格設定を行うということです。

中国のお茶は世界中で愛されているのです。